DrPonのブログ

フリーランス医 医師の転職、節税対策など

フリーランス医とは?

医師の中には特定の病院に属さず

複数の病院で非常勤医として仕事をしている医師がいます。

 

それがフリーランス医です。

 

フリーランス医というと

ブラックジャックのような外科医や麻酔科のフリーランスなど

特別な技術や特定の科でないと

できない印象を持たれている方もいるのではないでしょうか?

 

そんなことはありません。

 

私は普通の内科医ですが

フリーランスとして仕事をしています

 

フリーランスにはメリット、デメリットありますが

私にとっては明らかにメリットが大きいと感じています。

 

誰にでも勧めるものではありませんが、

私自身は楽しく仕事ができていますし

今後もフリーランスをやめるつもりはありません。

 

 

今回はフリーランス医とはどのようなものか

メリット、デメリットについて書いていきたいと思います。

 

フリーランスに少しでも興味がある方は

是非最後まで読んでみてください。

 

目次

フリーランス医とは

 フリーランス医に向いている性格、診療科

フリーランスのメリット4

フリーランスのデメリット10

 

 

フリーランス医とは

 

先にも述べましたが、フリーランス医とは

常勤先をもたず、

非常勤医として、様々な病院で勤務する医師のことです

 

 

現在フリーランスを選択される医師の方が増えてきています。

ただし、フリーランスという選択には向き、不向きがあると考えています。

下記記事で、フリーランスに向いている性格、診療科について詳しく

解説していますので参考にしてみてください

 

 

drpon-freelife.hatenablog.com

 

 

drpon-freelife.hatenablog.com

 

 

以下では

フリーランスのメリット、デメリットについて解説していきます。

 

フリーランス医のメリット4選

 

    時給単価が高い

 

常勤の先生方、自分たちの時給単価を計算したことがあるでしょうか。

ちなみに私は常勤の時の時給単価は5000円程度でした。

 

フリーランスになってからは少なくとも時給1万円以上で働けています。

現在18時間勤務を週4

月収130万程度、年収1500万円程度稼げています。

 

残業、当直なし、週4勤務でこの年収はすごいですよね。

 

多くのフリーランス求人は時給単価1万円前後です

明らかに常勤よりも効率よく稼ぐことができます。

 

    残業や時間外の呼び出しがない

 

以前常勤で勤務していたところでは、

土日でも構わず電話が来て、場合によっては病院にいかなくてはなりませんでした

担当入院患者がいたため、土日も必ず様子を見に病院へ行っていました。

 

フリーランスになってからはそういったことはいっさいありません。

 

雇用契約書に決められた勤務時間が来れば終了。

それ以外に求められることはありません

 

    自分のやりたいことだけできる

 

常勤勤務の時はやりたくないことを良くやらされました

当直を優先的に多く入れられたり、やりたくもない発熱外来、学会発表など

安月給で働いているのに仕事を押し付けてくる、年配の医師が憎たらしかったのを覚えています。

 

ですが現在はまったくそんなことはなく

契約した業務内容以外の仕事は一切していません

 

    人間関係に振り回される心配が少ない

 

フリーランスとして勤務すると

病院の人間との関係はよくも悪くも希薄なものになります

 

常勤の時は深くかかわることが多かったためか

何かと衝突が多かったような気がします

明らかにフリーランスのほうが、人間関係で悩むことは少なくなりました。

 

 

フリーランスのデメリット

 

    移動が大変

やはり多くの病院で勤務する分移動は大変です。

特にいなかにいくほど時給単価があがるため、

いなかの病院を選ぶと、その分通勤時間がかかることになります。

 

    孤独

 

フリーランスは思ったより孤独です。

以前は仕事終わりに同期と飲みに行ったりというようなこともありましたが

今は同世代とのかかわりはほとんどなくなりました。

私は家に帰れば家族がいるのでそこまで孤独を強く感じることはありませんが

独身の方だと少しつらいのかなと思います。

 

    もっと仕事しろおじさんがうっとうしい

 

 

フリーランス医に対してあまりよくない印象を持つ人が

実際のところ多いです。

 

私自身も、もっとバリバリ働けよとか、常勤になれよとか

ねちねち言われることもたまにはあります。

 

契約通り働いてなんで指導医でもない人に言われないといけないのか

よくわかりませんが

若干ではありますが、そういった差別的な扱いを受ける可能性があることは

胸にとどめておいてください

 

    福利厚生がない

 

常勤の場合は福利厚生として

家賃補償、学会渡航費、学会年会費の負担などが認められることがあります。

 

フリーランスはこういった福利厚生はありません

ただ、それ以上に多く稼ぐことはできるので

個人的にはあまりデメリットとは感じていません。

 

    休みの補償

 

フリーランスにも有休があります。

これは労働基準法に定められており、週一の定期非常勤でも認められます。

 

ただし常勤の場合には

夏休み休暇があるところも多いですし

やコロナ関連(濃厚接触者)での休みでも給料を出してくれるところもあります

フリーランスはそういった補償は一切ありません

 

 

    社会保険がない(傷病手当金がない、国保が高い)

 

フリーランスの場合健康保険を喪失します。

 

国民健康保険、医師国保、健康保険の任意継続

のいずれかを選択してはいる事になります。

 

健康保険の任意継続であれば、

常勤のときよりも保険料が安くなることが多いですが

入会期間は2年間のみです。

 

2年後からは国民健康保険か医師国保に入ることになりますが、

間違いなくどちらも健康保険の時より保険料は高額になります。

 

また、これは最大のデメリットだと思いますが

傷病手当金が出ないという怖さがあります

健康保険では、

病気やけがで働けない場合は給料の60%ほどを補償してくれる

傷病手当金という制度があります。

フリーランスの場合は傷病手当金が一切出ません

フリーランス医が長期療養となった場合はかなりきついです。

 

 

    勉強の機会が少ない、資格取得には向かない

 

フリーランスになるとやはり最新の知見に触れる機会は少なくなります。

自分で情報を集めて、時代遅れの医療をしないようにしていかなくてはなりません

 

また、フリーランスになって専門医を目指すのは難しいでしょう

さらに、麻酔科では専門医の維持をフリーランスでは認めていません。

他の専門医の維持も今後専門医の維持が難しくなる可能性は出てきます

 

 

    派遣切りの可能性

 

昨今、コロナ流行により病院経営が厳しくなってきています。

こうなってくると医師も安泰ではありません

経営改善のために、切られるとしたら

常勤よりは非常勤のほうが可能性としては高いでしょう。

 

 

    将来性があやしい

 

将来的には

フリーランス医へはそこまで優遇されなくなると思います。

 

現に時給単価は以前よりも下がってきていますし、

専門医機構も、専門医維持にフリーランスは不可 といった条件をだしてきています。

 

仮にフリーランスのメリットが少なくなったときに、

常勤医として雇ってもらえるだけのスキルは維持しておいた方が良いと思います。

 

    やりがいが少ない

 

やはり常勤よりは医師としての仕事のやりがいは低下するでしょう

フリーランスが担当する部分は

外来、透析管理、健診、手術補助などに限られます

 

患者とのかかわりも薄くなるので、

患者から何か感謝されるということも少なくなります。

 

 

まとめ

フリーランスのメリット、デメリットについて記載しました。

並べてみるとデメリットの数のほうが多いですね。

 

色々な考え方はあり、

誰にでもお勧めする働き方ではありませんが

人によってはかなりメリットがある思います。

 

是非参考にしてみてください